2006.10.30

現場の判断、現場の責任

さて、「回答書」の解説の続き。

まずは、評価損の支払を拒否した書面の責任主体についての、弁護士先生のコメントを引用してみよう。

交渉の相手方への連絡は、担当者に一定の裁量が与えられております。評価損に関する弊社としての見解は質問2に対する回答の通りですので、この回答について弊社の公式見解であったとは申し上げられません。
担当者は、示談交渉に当たって最新版に依拠しなかったため、この論述の変化を意識しなかったこととなります
弊社の保険実務において、旧版に依拠していたということはありません。
本回答書は、弊社が担当者の交渉の一助として提供しているサンプルを利用して作成されております。このサンプルは、内容を最新版に沿ったものに変更します。
本回答書の内容について責任を持つ者は、江戸川サービスセンター所長の××××です。

ここで、私なりに、この弁護士先生(≒業務監査部長)の言いたいことをまとめてみよう。

■この書面は、本社が提供するサンプルを利用して作成されており、それは別冊判例タイムズの最新版には沿っていなかったのだが、かといって、当社の保険実務において旧版に依拠していたわけではない。

■サンプルを利用した担当者は、書面を送付するにあたって、別冊判例タイムズの最新版を、改めて参照しようとはしなかった。

■サンプルを提供したのは本社ではあるが、それは担当者の交渉の「一助」にするためのものでしかなく、その内容については、当社の保険実務の現場で使われている最新版を参照することも含めて、現場レベルで精査する必要があるので、最終的な責任は、本社ではなく、あくまでサービスセンターの所長にある。

…ごめんなさい。ちゃんと整理しようと思ったのだが、このロジックは、どうやっても整理できない(笑)

組織に勤めたことがある人ならわかるはずだが、通常、本社が提供したサンプルは「絶対」である。その内容を精査する必要はないだろうし、それに逆らうような、異なる見解を現場の判断で出せるわけがない。

なのに、あいおい損保は、一方ではサンプルが最新版に依拠していなかったことを認めながら、それをそのまま使用したのは現場の判断なのだから、現場の責任だと言っているのである。

いやはや。こんな組織では働きたくないなー。こんなときに現場を守ろうとしない業務監査部長の仕事って、何なんだろうねぇ。

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2006.10.20

弁護士先生の屁理屈

では、順次、回答書の内容を検討してみよう。まずはこの部分の引用から。

指摘いただいた該当箇所を比較しますと、旧版の第一段落では「技術上の限界に よって回復できない欠陥が残った場合」に「損害賠償を求めうる」ことが書かれ、第二段落では、第一段落で指摘したような場合に当たらないにもかかわらず中古車市場において売買価格を下落させているような現状について、それを損害とするのが相当でないという判断をしています。つまり、旧版でも評価損が一般的に認められないとは述べていないものと考えられます。

これは、本ブログを読み込んでいる方にはおわかりのように、「技術上の評価損」と「取引上の評価損」を「意図的に」混同した返答である。「つまり」以降は、論理的に破綻している。

私が問題にしているのが「取引上の評価損」のことであることは明らかなはずで、旧版においては、この「取引上の評価損」は「損害とするのが相当でない」と判断している。そして、その考えが最新版では修正されているのにもかかわらず、この弁護士先生は、「意図的に」この2種の評価損を混同してしまったうえで、「旧版でも評価損が一般的に認められないとは述べていないものと考えられます」と言っているのである。

質問内容をもっと厳格にすべきだったかと、ちょっと反省(笑)

で、「意図的に」と私が書いたように、この「混同」については、頭がよく、交通事案に詳しい弁護士先生であれば、当然承知しているのにもかかわらず、あえて屁理屈をこねているわけである。法律の文言の解釈で白黒のつかない「価値判断」について自説を述べて争うのは勝手だが、論理の整合性を問う国語のテストで×をつけられた生徒がイチャモンをつけるような、この手のやり口はいかがなものかと思う。こんな仕事ぶりでは、社会的には尊敬されないと思うのだが…

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2006.10.17

回答書

お待ちかねの回答書の内容を公開しよう。

驚くべきか、あるいは当然というべきかはわからないが、

■案内の内容に誤りがあったというわけではない。
■回答書のサンプルは本社が提供しているが、最終責任はあくまで現場にある。

とのことである。

詳細については、追って読み解いていくことにしよう。

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2006.10.16

弁護士に丸投げの回答書

先日あいおい損保宛に送った質問状の回答書が送られてきた。3週間以内という期限はしっかり守ってくれたようだ。

ところが、その差出人は濱田広道弁護士。そう、私の訴訟を担当している、あいおい損保の顧問弁護士名であった。あいおい損保の業務監査部長宛に送ったはずだったのだが…

こういう場合の一般常識としては、あいおい損保の責任者名の記載のある、あいおい損保のレターヘッドの付いた用紙を使った文書を、あいおい損保の封筒に入れて送ってくるものではないだろうか。

相手が相手なだけに(苦笑)、法的なリスクを恐れているのかもしれないが、回答書の内容について事前に顧問弁護士の確認はとっておけば、あいおい損保の名で出そうが、顧問弁護士名で出そうが、同じことのはずである。うがった見方かもしれないが、業務監査部長を含む誰もが「自分の名前で文書を出したくない」という、社内における責任回避の力学が働いた結果かと思ってしまう。

コンプライアンスの観点から、あえて社外の弁護士に調査を任せるということもあるかもしれないが、少なくとも今回の件については、私の訴訟案件を受任した弁護士に回答させているのだから、そういったケースで社外の弁護士に通常求められるような、「第三者の立場による公正な調査と回答」は期待できないといってもよいだろう。

些細なことかもしれないが、これこそが、自社の利益を優先し、被害者に対して真摯に向き合おうとしない態度の表れと解釈したくもなる。弁護士に回答を丸投げしたという点で、まったく誠意を感じない。

回答書の中身については、次回をお楽しみに。

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2006.10.05

質問状配達完了

あいおい損保に送った質問状は、10月3日(火)9時48分に配達完了したようだ。

さて、果たして3週間以内に返事はくるのだろうか。

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2006.10.02

あいおい損保への質問状

今回の判決を機に、あいおい損保に対して「内部調査依頼書 兼 質問状」を送ってみることにした。

というのも、以前書いたように、「ここで私が問題にしたいのは、あいおい損保が、自分に都合のよい判例に示された要件だけを抜粋して、あたかもそれが全ての裁判に適用されるべき原理原則のように書くことにより、私に対して、あきらめろ、と言っていることである。論理も倫理もないやり口であり、強い憤りを感じる」のである。

本書面の宛先については、公開されている情報をもとに、内部監査を担当する部長の個人名にしてみた。そうしないと、社内でたらい回しされる恐れもあるしね。また、回答がもらえるかどうか微妙な質問については、サラリーマンの組織内の力学に配慮して、先回りをしてみた。

これに対して回答が来るかどうかはわからないが、それも含めて、今後もこのブログで紹介していきたいと思う。質問状に書いてある、納得のいく回答がなかった場合の金融庁等への報告・告発の件は決してブラフではなく、本気である。

しかしまぁ、自分で言うのも何だが、若干粘着質なアクションではあるかな?(苦笑) 

掲示板ができました!

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