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2005.06.24

特約の有効性

さて、原状回復の基本原則は昨日書いたとおりだが、この基本原則を超えて、借主に特別の負担を課す特約を締結した場合の有効性については、また別途議論が必要になる。

たとえば、極端な話、「通常損耗や経年変化も含めて、すべて借主が回復義務を負う」とか、「(専門業者による)室内クリーニング費用は借主負担とする」といった特約を結んだケースがこれに該当する。特に、室内クリーニングについては、契約書にさりげなく紛れ込んでいることが多いようだ。

これに関しては、判例(伏見簡判H7.7.18等)により、特約が成立する要件が提示されている。

①特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること

②賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること

③賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること

これも結構キビしい要件ではあるが、これをさらに補完するものとして、消費者契約法を適用するという判例が提示されはじめている。そして、それを高裁レベルで追認したのが、先述の大阪高裁H16.12.17の判決である。

それについては、また次回。

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