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2006.04.02

【判決解説その2】フローリング

今回はフローリングの補修費用について。

原告の入居時にはフローリングは補修のうえで引き渡されており,…フローリング補修については,各部屋には全体に傷や凹みが多数ある中で洋室のシミ跡や居間のペンキ跡,台所の家具の移動によると思われる傷や不注意による落下物によると思われる凹みなど,いずれも通常の使用方法によらない損傷であると認められる。

う〜ん、これはちょっと待ってほしい。LDK部分については確かに全面張り替えされていたらしいが、洋室部分については張り替えはされていないことを、被告自身が法廷で証言している。これをまとめて「入居時にはフローリングは補修のうえで引き渡されており」としてしまうのは、いささか乱暴な事実認定のような気がする。

ところが、以下のように続くのである。

そして,その修理費用は5万5636円(消費税込み)のうち5割の2万7818円は原告の負担とするのが相当である。

出た〜! 必殺技「どんぶり勘定」。全く根拠を明らかにしないままに、5割を「原告の負担とするのが相当である」と断定。きっと1つ1つの傷について検討するのが面倒だったに違いない。

この前段の文章も理解しづらいのだが、「全体に傷や凹みが多数ある」うち、その半数程度は「通常の使用方法によらない損傷」である一方、残りの半数は通常の使用方法によるものだと認定できる、ということなのだろうか。

こういうアクロバティックな結論が用意されていたからこそ、LDKと洋室を区別する必要はなかったんだろう。

それにしても、法律家が使う「相当である」という言い回しは、理系には我慢できない代物だと思う。私も大学時代、法学部で法律を勉強しながらも、かなりの違和感を覚えたものである。

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