2006.03.29

過去のメールから

判決が出たのを機に、あらためてこれまでの経過を読み返していると、今読むとひときわ面白い記述があったので、あえて再掲してみる。以下は、貸主から私への昨年5月時点でのメール。

何らかの行き違いで少額訴訟の提訴をすると言う事であれば、当社としては誠意を持って契約に基づいて賃貸借の作業を行ってきているつもりですし後ろめたい事は何もありませんので受けて立つ用意はあるのですが、ただ、少額訴訟の欠点として結審を急ぐあまり契約の内容他、十分な審理がなされないで判決が出ることが多くあるように思いますので裁判所に充分な審理をしてもらい双方が納得できるよう少額訴訟を本訴に切り替えてもらい対応するつもりです

貸主のお望み通りに、少額訴訟ではなく、私から通常訴訟として提訴し、5回もの口頭弁論を行って、「裁判所に充分な審理」をしてもらったはずなので、きっと「双方が納得」できる判決になったことだろう。

ちょっと感じ悪いかな。

その他の珍妙なやりとりについては「04.貸主からのメール」を参照されたい。

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2005.07.21

少額訴訟についての貸主の意見 その2

昨日の続き。で、貸主の珍妙な返答に対し、私からは以下のようなメールを送った。

第19条のことをおっしゃっているのかとは思いますが、借主が敷金返還訴訟を起こす場合、簡易裁判所への少額訴訟を妨げるような契約文面にはなっておりませんので、この点は、ご理解ください。

きわめて冷静でしょ(笑)

ところが、これに対する貸主の返事はこうだった。

少額訴訟をmitsさんが切り出した事についてどのような意味があるか理解に苦しむところもありますが(契約書の内容に沿ってお話をしているつもりです。御納得頂いた上の署名捺印、しかも御実印を印鑑証明添付しての契約です。)何らかの行き違いで少額訴訟の提訴をすると言う事であれば、当社としては誠意を持って契約に基づいて賃貸借の作業を行ってきているつもりですし後ろめたい事は何もありませんので受けて立つ用意はあるのですが、ただ、少額訴訟の欠点として結審を急ぐあまり契約の内容他、十分な審理がなされないで判決が出ることが多くあるように思いますので裁判所に充分な審理をしてもらい双方が納得できるよう少額訴訟を本訴に切り替えてもらい対応するつもりです。(この場合少額訴訟での審理は中断し本訴での審理となります。)時間と費用は掛かりますがこちらの方がより公正な判断を仰げると思います。何も少額訴訟を妨げる訳ではなく仮にmits様が少額訴訟に踏み切るのであれば当社としては扱いを簡易裁判所から管轄地方裁判所へ本訴として切り替えてもらうように提訴すると言う事だけですのでご理解ください。

おいおい、契約書の話はどこに行ったのかなー?(苦笑)

ようやくちょっとは勉強したようなのだが、「扱いを簡易裁判所から管轄地方裁判所へ本訴として切り替えてもらうように提訴する」という点は、まだ認識違いがあるようで…

だんだん私も感じ悪くなってきたかな? 前から?

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2005.07.20

少額訴訟についての貸主の意見 その1

以前、貸主に対して、少額訴訟も辞さない旨のメールを送ったときの、貸主からの返事は以下のとおりだった。

尚、少額訴訟云々との事ですがご理解頂けない場合、当社としては契約書中にあるように少額訴訟ではなく本訴として管轄地方裁判所において判断を仰ぎ対応致します。

ここで貸主が言うところの契約というのは、

第19条 本契約から生ずる権利義務について争いが生じたときは、本物件の所在地の裁判所を第1審の管轄裁判所とする。

である。

ところが、少しの法律知識と国語力がある人間が、ちゃんと考えてみればわかることだが、この契約文言が意図するところは、例え借主が本物件を退去後に沖縄に引越した場合、近いからといって沖縄の裁判所で訴訟を起こすのではなく、本物件のある東京の裁判所にしてくださいよ、ということである。

なので、少額訴訟or通常訴訟、という話ではないし、しかも、40万円ほどの案件であれば、地方裁判所ではなく、簡易裁判所で扱うことになるので、二重の意味で間違っている。

さらに言えば、この文言について上記のような正しい解釈をしたところで、それにはたいした拘束力はないのである。債権者(借主)が債権を返せという場合、債権者がわざわざ債務者のところに出向いて裁判を起こさなければいけない、というのは、明らかにおかしい(でしょ?)。なので、こんな契約文言は無視して、引越し先の裁判所で提訴すればよいのである。(続く)

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2005.07.05

減価償却についての貸主の持論

昨日の続き。精算書が届く前に私から貸主に送ったメールから、減価償却に関わる部分を抜粋する。

なお、退去時に申し上げたかと思いますが、精算案の作成に際しては、国土交通省のガイドラインにしたがった内容であることを期待しております。例示すると、たとえ原状回復費用の一部が借主負担であると判断される場合であっても、2年1ヶ月分の賃料による減価償却分を考慮した内容にするなど、基本的な部分での誤認がないようにお願いいたします。

これに対する貸主の返事は下記のようなものだった。

…はmitsさんの言われる減価償却にはあたりません。契約書中に善管注意義務と言う項目がありますが退室立会い時に申し上げた通り居住中の不注意により原状回復することになった部分です。
(中略)
当社は通常例えばクロスの貼り替えなどについて居住者が善管注意義務に基づいている場合当然耐用年数を考慮して貸主、借主の負担割合を算出しております。今回東京ルールが出来た事により算出の参考例を契約書に記載するように致しました。なるべく借主の方にも気持ちよく退去していただき、トラブルが無いように考えている為です。mitsさんにご理解頂けないのであれば仕方ありませんが借主としての権利(少額訴訟等)を主張する前に借主としての義務(善管注意義務等)も御考慮頂ければと思います。

つまり、善管注意義務違反があったと貸主は判断しているのだから、その部分については、減価償却うんぬんの議論はあてはまらないので、原状回復費用は全額払え、というわけである。

しかし、借主側の責任の有無と、減価償却を考慮に入れて残存価値を算出することは、先日のエントリで書いたとおり、まったく性質の違うものなのだが、貸主は、おそらく無自覚に、この両者を混同してしまっている。

私自身、善管注意義務違反があったともなかったとも、このメールではまったく触れていないどころか、丁寧に「原状回復費用の一部が借主負担であると判断される場合であっても」とまで書いてあるのに、この違いを理解できていないのは、

(a)それでメシを食っているプロフェッショナルとして不勉強である
(b)理解力そのものに乏しい
(c)その両方

のいずれかだろう。

そして、どうやら私は、

(a)プロのくせに勉強しない
(b)そもそも理解力が乏しい
(c)-1自分が(a)(b)の両要件を満たす存在であることを自覚していない
もしくは、
(c)-2自分が(a)(b)の両要件を満たす存在であることを自覚しているが、それに恥じいることなく、開き直っている

という三拍子揃った人種が大嫌いみたいだ(どれか一つなら別にいい)。

このブログは、客観的にできるだけ感情を抑えて書こうと思っていたが、だいぶ怒りモードに入ってきたので、今日はこのあたりで終わりにしておこう。

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2005.06.29

室内クリーニングは日本の伝統的美徳?

昨日の続き。貸主からの返事は次のとおりだった。

お返事の中でいささか趣旨の取違があるようです。

クリーニングについて質問させて頂いたのは自分でつかったものを自分できれいにするか否かということです。当社としてはつぎの借り手を捜しやすくするというより自分で使用した部屋を自分できれいにして退出すると言う事は日本の伝統的美徳に基づく慣習的な事と捉えております。ハウスクリーニングをするか否かではなくコストについては物件を探している時にきれいにクリーニングされている事を内見時に確認して退去時に借主がハウスクリーニングの費用を負担する旨が明言されているの契約書(正確には別紙添付書類にハウスクリーニングに関する文言がありますが。)に同意頂いて入居して頂いてますからコストの負担に問題があるとは思えません。

思わず「はっ?」と聞き返したくなる。どうやら、彼は論点の整理すらできず、感情のままに書き綴っているようだ。実は、これに先立つメールでは、貸主はこんなことを書いている。

原状回復について誤解が無い様にお伝えいたしますが、国交省ガイドラインについては私共もよく理解しておりガイドライン発行以後の契約についてはガイドラインに沿った内容のものを使用いたしております。

「よく理解している」つもりらしいが、突っ込みどころ満載である。

ちなみに、ガイドラインのうえでは、室内クリーニングについて、以下のような記載がある。

賃借人が通常の清掃(具体的には、ゴミの撤去、掃き掃除、水回り、換気扇、レンジ回りの油汚れの除去等)を実施している場合は次の入居者を確保するためのものであり、賃貸人負担とすることが妥当と考えられる

もちろん、私は常識人として、日本の伝統的な美徳に基づいて(笑)、その程度の清掃は行って退去したことは言うまでもない。

室内クリーニングの費用負担について契約書に記載がある場合については、少なくとも前述の消費者契約法10条による保護があると思われるが、それについては、また次回。

このブログと同様、リアルタイムの記録を発見。敷金返還闘争blog(タイトルも似ている)では、訴状提出に至ったところ。お互い頑張りましょう。

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2005.06.28

室内クリーニングについての貸主の持論

ちょっと趣向を変えて、今日は、室内クリーニング費用の負担について、以前貸主にメールで質問をしたときの、貸主からの返事(5月14日)を紹介する。

専門業者によるクリーニングについても契約書添付の退室時の貸主、借主の負担割合に関する別紙説明書においてご理解・ご了承頂いた上で(この部分もよく説明させて頂きました。)署名捺印(実印)頂いております。(この点において伺いたいのですが、mitsさんは以前どこの誰か判らない、全くの赤の他人が使用した後の部屋に、素人が掃除しただけの部屋に住みますか?同じお風呂に入り同じ便器に座り生活しますか?又、そのような部屋かもしれないから入居前に自分で徹底的にクリーニングしますか?極端ですが自分の大便の始末を他人にしてもらいますか?お尻を他人に拭いて貰いますか?自分が住んだ後を自分できれいにすることは間違っている事でしょうか。教えてください。)

これに対して、私は、以下のように返事をした。「教えてください」と聞かれたので…(苦笑)

もちろん、借主としては、そんな部屋には住みたくありません。
ここで論点となるべきは、次の借主を確保する為に必要なハウスクリーニングのコストを、貸主が負担すべきか、前の借主が負担すべきか、という問題であって、ハウスクリーニングをすべきかどうか、という問題ではありませんので、誤解のないように、お願い申し上げます。
回答はまた次回。お楽しみに(笑)

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