2006.02.16

上場企業管理職は消費者契約法上の消費者ではないのか?

あろうことにか30分近くも遅刻した被告が、「原告準備書面3」(PDFはこちら)に対する主張として、「被告準備書面(平成18年2月10日付)」(PDFはこちら)を、裁判の当日に法廷で提出してきた。

被告への当事者尋問の途中に、ざーっと目を通してみたのだが、これほど内容がないものを今更ながらに提出してくるとは、新鮮な驚き。裁判長が、これについては触れもせずに、つまり、これに対する反論の機会すら私に与えずに弁論を終結しようとしたのもわかる気がする(笑)

たとえば、文末にはこう書いてある。
減価償却費用を考慮に入れた残存価値。
→結露により著しく劣化し、使用に耐えないので算出不可能

この点に関する被告の知識レベルについて、昨年7月5日の記事(減価償却についての貸主の持論)で指摘してから、提訴を経てもう7ヶ月も経過しているのに、以後まったく進歩していないようだ。やっぱりこのブログ読んでないのか?(笑)

また、他にも、

原告が上場企業の管理職(当時)であり、社会的に責任ある立場であったので、このようなトラブルになる事は全く考えていなかった為、写真撮影して記録に残してあるのは特に損傷の目立つ部分のみでした。

というのもある。「管理職(当時)」って、今もそうだよ(笑)。逆に社会的に責任のない人の場合は、ちゃんと撮影するってこと? つまりは、こんなに悪いヤツとは思わなかったと被害者面ですかぁ。

この点にこだわっているらしく、まだある。

上場会社管理職(部長職)という立場にある、社会通念上見識を持ち、契約書に署名(自署)押印し意思表示する事の社会的責任がどんなものか、十二分に知っていたであろうと思われる人間が本契約の内容を理解せず、納得せず易々と応じるものであろうか。

…だって。上場企業管理職がそんなに憎いか(笑)社会通念上見識のない部長もいるけどね(爆)どうせだったら、「上場企業管理職は消費者契約法で保護すべき『消費者』にはあたらない」と書いてほしい。それが法廷で展開すべき主張というものだろう。

そして、こう続くのである。

実印・印鑑証明を用いて意思表示を原告のような社会的立場と知識を有する人間が明確にした契約を否定するのであれば現代の契約社会というものを否定するものではないかと思われます。契約当事者として、いったい何を信じればよいのでしょうか。

ずいぶんと大仰なものである。もう私は大悪人だね(笑)

この準備書面を、裁判長同様に無視するか、丁寧に反論するかどうかは、ちょっと考えてみることにする。

以上で、「第4回口頭弁論期日」シリーズは一旦終了。

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2006.02.15

平米数の水増し

前回記述したように、明細書に記載されている平米数が、明らかに水増しされているようだ。私がこれに気づいたのは、実は口頭弁論の前日。よくある手法なのだろうが、直前までチェックしていなかったのは、私もまだまだ甘い。本当ならば、急いで準備書面にまとめておくべきだったのかもしれないが、裁判官の心証形成を考えると、結果オーライだったような気もする。

業者が水増ししているのか、被告が水増ししているのかわからないが、いずれにしても許し難い。どうせ他人の金だと思うと、こうもいい加減になるものか。

さて、裁判当日に被告が準備書面を提出してきたのだが、その内容は、また次回紹介する。

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2006.02.14

偽装計算書

私から被告への追加質問。

●1月9日付の被告準備書面(PDF)で、玄関壁クロス11平米、というような、平米数に関する記述がありますが、これはどのように算出したのですか?
→ 竣工図にしたがって計算した。

●竣工図というのは、準備書面に添付されていた、この図面(PDF)ですか?
→ それは採寸図なので、少し違います。

●つまり、計算根拠を明確にせずに主張しているということですか?
→ …

●試しにこの寸法図から玄関ホールの壁クロス3面の面積を計算すると、約6平米しかありませんよ。どうしてこれが11平米になるのですか?
→ ですから竣工図を元にしないと…

●寸法図と竣工図で、そんなに違いが出るんですか? 違いが出るのなら、その理由は何ですか?
→ …

ここで、被告従業員が「裁判長!」と傍聴席から声を上げるが、裁判長が「あなたは黙っていてください」と厳しく言う。そして、裁判長が、「これは甲第5号証の3(PDF)の原状回復費用明細書から引用しているのではないですか?」とコメント。そうなのである。最初から被告にはそう言ってほしかったのだが、勝手にドツボに落ちてしまった(笑)

私は質問を続ける。

●「原状回復費用明細書」は、どのように作成したのですか?
→ 業者の請求書の内容を写したものです。

●何でそんなに、めんどくさいことをするのですか?
→ めんどくさいって、そうじゃないほうがめんどくさい…(意味不明)

ここで裁判長が、「自分の会社で工事したわけではないのですか? 業者に工事させたのなら、その業者からの請求書はありますか?」と質問。

被告は書類の束の中から探してみるが、この被告が持ってきているわけがない(断言)。

裁判長が、「原告はどうしますか?」と聞くので、「さきほど指摘したように、平米数に水増しの可能性があります。被告が水増ししたのか、業者が水増ししたのかは、わかりませんが…」と言うと、「では、次回までに、被告にその書類を提出してもらいましょう。それでもう一度審理ということで」、という結論になった。

質問のなかで、「こういうのを、世間では『偽装計算書』って言うんですよ!」というタイミングを見計らっていたのだが、言い損ねてしまった(笑) もう、気分は、民主党議員。

というわけで、次回期日は3月3日(金)となった。2月20日までに、被告が業者の請求書などの書類を提出するらしいので、それを受けて、また私が準備書面を書くことになる。今度こそ、三度目の正直で、結審だろう。

第4回口頭弁論期日編、もう少しだけ、次回に続く。

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2006.02.13

当事者尋問【被告編】-反対尋問-

私から被告に対して、いくつか質問。

●前入居者は、どのように本物件を利用していたか? 毎日使用していたのか?
→ 近所のクリニックの医者が、事務所兼住居として使っていた。
→ 毎日泊まっていた、かどうかは、不明。(あいまいな回答に終始)

●同じタイプの物件はあるか?
→ 他にはない。

●本物件のように、北に向いてルーフバルコニーがあるような物件はあるか?
→ 他にはない。

●LDKはフローリングを貼り替えたと言っていたが、なぜ貼り替えたのか?
→ 前入居者がパイプ椅子を使用していたため、損傷が激しかった。

●洋室はフローリングを貼り替えなかったのか? なぜか?
→ 貼り替える必要がなかったから。

●つまり、LDKは貼り替える必要があるほど損傷していたが、洋室はそうではなかったということか?
→ そう。

私からは以上。立証趣旨は、何となくわかっていただけたのではないかと思う。本当は証人尋問では質問者が話しすぎたらダメなのだが、ちょっと話しすぎてしまった。反省。

この後、「ではこれで弁論を終結しますよ」と裁判長。あれ? それぞれの損傷箇所の事実関係について審理した後に、それぞれの損傷回復費用が適正かどうか、審理するのでは? と勝手に思っていたので、質問もその範囲内でと思っていたのだが… このまま終わっては困るので、追加で質問がある旨を述べると、認められた。いったん被告席に戻った被告に、再び証人席に帰ってきてもらう。

さて、緊迫の新展開(笑)は、次回。

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2006.02.12

当事者尋問【被告編】

まずは裁判官から被告に質問。以下、覚えている範囲で記述してみる。

●本物件は築何年か? あなたが建てた物件か? 全何戸?
→ 平成13年竣工なので、入居当時築2年。自社物件。全23戸。

●前に入居者はいたか?
→ いた。

●他の入居者の物件について、結露はどうか?
→ ほとんどない。

●「ほとんど」とはどういうことか?
→ 少しはある。竣工後しばらくは結露が発生しやすいので、結露については注意を喚起している。

●原告にも注意喚起したのか?
→ いや、していなかったと思う。

●他の入居者に比べて、使い方が悪いと思うか。
→ きわめて悪いと思う。

●どのようなクリーニングを実施したのか? クリーニングにフローリングの補修も含まれるのか。
→ 掃き掃除、ワックスがけ、エアコンのフィルタの掃除、など。タバコを吸っている場合は特に汚れる。フローリングはクリーニングでは対応しない。

●今回は、タバコはどうだったのか?
→ いや… どうだったっけ?(と傍聴席の従業員に確認して) …タバコはなかったと思う。

●原告から提出されている写真は、確かにこの室内か。
→ そう。ただ、写真の精度・感度が悪いように思う。

●フローリングの傷、クロス面につき、いくつか質問。
→ 概ね被告準備書面(1月9日付)(PDF)どおりの回答。LDKについてはフローリングを貼り替えたと証言。
→ ベッド下のフローリングの傷については、搬出入でつくこともある、と指摘。

というような内容だったと記憶している(法定内は録音できないので、多少あやふや)。法廷にいらっしゃったギャラリーの方、もし修正などあれば、コメントかメールで教えてください。

さて、続いては私からの質問の番であるが、それは次回。

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2006.02.11

当事者尋問【原告編】

私への当事者尋問においての、覚えている限りの質問内容と私の回答は、以下の通り。

●家具の配置を教えてほしい。
→ 説明する。(内容省略)

●その場所にソファを置くと、LDKから浴室につながる場所の開閉に支障があったのでは?
→ そのとおり。なので、入居時には扉を外して、ベッドの下に保管していた。退去時には復旧した。

●浴室との扉を外すことによって、結露を発生しやすくなったとは考えられないか?
→ むしろ風通しがよくなったと考える。結露については、玄関部分の金属製の扉を介して湿気が発生していたものである。

●敷物は敷いていたか?
→ 台所にはキッチンマット。LDKには、冬場はホットカーペット。夏場は特になし。

●単身で住んでいたのか?
→ 単身でした。

●長期間家を空けるようなことはあったか?
→ ありません。通常は、平日だと朝8時に家を出て、夜8時に帰宅するようなパターンでした。

●フローリングの傷の状態について、いくつか質問
→ 入居当時からあったもの、など、準備書面どおりに返答。

というわけで、かなりあっさりした尋問だった。

そして、この原告尋問の途中で被告が到着。相変わらずファイリングもナンバリングもしていない書類を、有隣堂書店の緑色の袋から取り出すときに、袋がばりばり鳴ってうるさくてしかたがない。いい加減にファイルくらい買えよ。

被告は、私の尋問の後半3分の1くらいしか聞いてなかったはずだが、裁判長に、「被告から原告に質問することはありますか?」と、いきなりふられて動揺したのか、何やらモゴモゴ言っていたものの、結局は質問なし。私は元の席に戻り、今度は被告が証人席へ。次は被告への当事者尋問であるが、これはまた次回。

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2006.02.10

裁判は続く…

今日こそ結審するはずだったのだが、最後の最後で私が出した論点につき、再度審理をすることになり、弁論終結は次回に持ち越しとなった。詳細は後ほど。

さて、今日も14時に開廷の予定。10分前に傍聴席に入って一人で待っていると、スーツ姿の集団がわらわらと入場してきて、何と傍聴席は満員御礼となった。名札を見ると、司法書士の研修か何からしい。せっかくなので、「双方本人訴訟の証拠調べなので面白いはず。ブログもつけてますのでご参考に」というメモをまわして宣伝してみた(笑) 淡々と進む貸金返還訴訟よりはよっぽど面白いはず! ギャラリーがいるって、何だか楽しいね。

ところが、14時05分になっても被告がやってこない。書記官が法廷から被告の事務所に連絡を入れてみると、車の渋滞で遅れているのでは?ということで、もう少し待ってみることになった。被告の遅刻で待たされるのは腹立たしいし、私としても、宣伝した手前、ギャラリーに申し訳ない気持ちになる(苦笑)。

ギャラリーが多くて席が足りなくなったのを見かねてか、裁判長が私を先に入廷させると、開廷の宣言もないままに、いきなり、「明渡日から遅延損害金を請求しているけど、これは契約書の第5条のこと?」という質問。

あらためて自分の書いた訴状(PDF)を見ると、そんなことは言っていないので、「訴状には、敷金の遅延損害金に関しては、契約書第5条に基づき、明渡日の1ヶ月後の翌日からの請求と書いてます」と説明(「請求の原因」第9項)。

過払家賃と勘違いか? でも、裁判長は続ける。「契約書では敷金の返還は債務の完済が条件だから、これは期限の定めのない債務となって、遅延損害金は請求後に初めて発生するのだけど?」という質問。

「私にはその債務が一切ないという主張をしています」と答えると、「あ、そう」で、終わり。これは、一体何なのだろう… まぁ、落ち着いて答えてよかった。

14時15分になっても被告が来ないので、もう先に始めましょうということで、被告がいない法廷で、私に対する当事者尋問が始まった。

長くなりそうなので、続きはまた次回。2月16日まで、毎朝8時に更新予定。

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