2006.04.24

鍵交換費用の合意

なぜ被告が「主張」しないのか、不思議だったのが、鍵交換費用についての合意である。

提訴前に送った内容証明郵便においては「賃貸借契約締結の際に通知人と貴殿との間で明示的に合意した鍵交換費用1万0050円を差し引いた」金額を返還しろ、として、私自身が「明示的に合意」があったと言っているのである。

実際のところ、鍵交換費用の負担については、重要事項説明書に「手書き」で追記されていたので、予め印刷された定型的な文言と違って合意自体を否定するのが難しいかと思い、これについてはあきらめて、事前の請求時には返還を求めなかったのである。

そして、いざ訴状を書く際には、原状回復費用の立証責任は貸主にあるので、私からあえて妥協する必要もないとして、全額を返還するよう求める内容にした。

ところが、準備書面において、被告自身は「契約書に基づき」鍵交換費用を支払え、としか主張しなかった。

私自身は、契約書の合意自体が消費者契約法違反で無効という主張をしたのだが、被告が、私がわざわざ証拠として提出した内容証明郵便を援用して「明示的な合意があった」という主張をしなかったものだから、裁判官は契約書の文言だけを見て、「合意があったとはいえない」として被告の主張を却下してしまったのである。

私としては、消費者契約法に基づいて、この特約が有効か無効かという判断をしてもらいたかったので、これについては残念でもある。

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2006.04.23

主張が足りない

判決も確定したので、訴訟戦術についても、一部書いておこうと思う。

被告の最大の敗因は、とにかく「主張」が足りなかったことにあると思う。その一方、私自身は、準備書面において、徹底的に主張し、反論をしている。ここまで書くか、というくらいである。訴訟においては、反論しないと、認容したものとみなされるので、すべての主張に対して、私は何らかの反論を行っている。「管理職」うんぬんの主張にしても、法的にはどうでもいい論点だろうが、無視せず丁寧に反論した(笑)。きっと裁判官には鬱陶しがられたに違いないが、言わずに後悔するくらいなら、言っておいた方がいいと思ってのことである。素人ならではの開き直りと言ってもよいかもしれない。

そして、被告から、なかなか原状回復費用の具体的な金額に関する主張が出なかったことについては、私自身がイライラさせられた。恐らく被告自身が裁判のルールをわかっていなかったのだろう。私が原状回復費用明細書(甲第5号証)を提出しているので、それをもって被告がその金額について「主張」したつもりになっていたのだろうと思う。

被告は私の提出した甲第5号証を援用してでも、その金額を払えと「主張」しなければいけないのに、なかなか主張しないから、裁判が進まなかった。本当に迷惑な話である。

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